悪なる兄・善なる弟

世界中に普遍的な事であるようだが、神話及び昔話では同性の兄弟(姉妹)関係において「悪なる兄(姉)・善なる弟(妹)」という形式が非常に多い。
西洋なら旧約聖書のカインとアベルが挙がるし、昔話では「シンデレラ」も思いだされる。日本神話なら「因幡の素兎(白兎)」で有名なオオナムチが顕著な例。(この話、一般的には「大黒様」が主人公か?)
善悪とまでいかずとも出来の良いのはたいてい年下の方であり、こと結婚競争となると必ず年下の勝利である(シンデレラ、オオナムチもしかり)。

神話・民話学者の中には
「長兄相続ではなく末弟相続があったのでは」
「年上には勝てないという現実にあえて反する事でカタルシスを得るため」
という説もあるようだが定説には至っていない。

「もしかしたら逆の立場だったかもしれないんだ…」というセシルの考えは、神話学から見ればありえない事なのである。

ついでに挙げておくと IX の クジャ/ジタン の関係もこれにあたるような気がするが、FFでこの問題を論じるのが全く無意味なのは ファリス/レナ(V) 、エドガー/マッシュ(VI)の事例を見ての通り。

※昔話における双子はたいがい同性で協力関係だからなぁ、双子は別件扱いかなぁ………。


【参考資料】
・大学の講義ノート


↑戻る